【手しごと商店vol.3】振り返り

前回と全く同じことはしていない。
そもそも走り出したばかりの3回目
同じことになるはずがない。
改善点は多く、主要メンバーが個々に最適化を進めている最中だ。

決壊するような粗はなくなり
細かいところへ目が届くようになった。
大きな仕組みとして動き始めれば
あとは表面を整える作業になる。
作業といえどそこには創造力が必要で
問題に対しピッタリとはまる製品などなく
自分達でゼロからつくるものも多い。
次回から
とはいかないが、なるべく早く着手しなければならない問題もある。
これは先のばしにすると、その分こじれて解すのが難しくなる。

何事もまずは水源の整備から。
水は低きに流れ、流れる水は腐らない。

個人的な焦りはここまでにし、
期間中の振り返りを日毎に見てみよう。

■1日目 2022.2/18(金)くもり

Vol.1、vol.2とは明らかに違う気配。
通りを歩く方々が、すぐに寄ってくる。
地域の方々にとって手しごと商店は「余所から来た知らない怖いもの」ではなくなったらしい。

キンとする寒さのせいか、閲覧希望のお客様の来店が目立つ。
窓辺の立体作品に引き寄せられ入店し、作家本人から接客を受け、作品がつくられる敬意を知り、熱意に触れ「いつでも見られるところに飾りたい」「一緒に生活したい」と思う。
ふらっと立ち寄った先で、ラッキー!と思えるような出来事にに出会う。

リアルならではの経験。
盛況のまま1日目は無事閉店。

■2日目 2022.2/19(土)晴れのち雨

雨予報は12時から。
オープンと同時に多数のお客様が来店される。

が、どうにも様子がおかしい。
複数の立体作品の門出を見送ったあと
あるお客様から質問される。

「あの、整理券とか...」

どうやら近隣の別店舗にて、特撮系の立体作品即売会が開催されていたらしい。
場所は知っていたので、お見送りがてらその会場までご案内した。
なんと、後にお戻りになり、当店でも手しごと作品をお迎えいただいた。
恐縮です。

午後にはお散歩のご近所さんや
出店者のサポーターの来店が目立った。
あたたかいドリンクが大変好評で、
まずは2階でゆっくり過ごされてから、落ち着いた頃に1階の作品をしっかり鑑賞するという理想的な流れがあった。

1階に席を設けない分ベビーカーでの入店も易く、とても賑やかな時間となった。
日がくれ始めると雲行きが怪しくなり、傘をさす方が増えてくる。
温かな飲み物をお求めのお客様が一層多くなる。
お買い物帰り、お仕事帰り、ご用事のついでに、とお立ち寄りいただけるのが嬉しい。
前回、前々回からのリピーターさんも来店いただけた。

「明日また来ます」
そんな声が多く聞かれた2日目。

■3日目 2022.2/20(日)雨時々くもり

「今日、最終日なんです」
出窓を興味深そうに眺める方たちにそう声をかけると、「じゃあ...」と入店される。
前回、前々回には断られていた。
接客するメンバー/出店者たちのスキルも上がってきているように感じる。

最終日は出店者の知人が多く、1階で複数グループが滞留し、密度的には不安要素があった。
常に玄関扉を解放し、換気扇と窓明けを行っていたが、
この様子を恐ろしいと感じるよう、自分の価値観が変化してしまったことに不安も覚えた。
※入口の手指消毒や店内のマスク着用、大きな声で会話しないなど、始終徹底されていた。こちらから声をかけずとも、お客様自ら率先して行動くださるのはすごいことだ。

1日目、2日目とは客層が異なり、前回と近いイメージの動きだった。
自分のための1品を選ぶことが得意なお客様が多く、装身具がよく動いていた印象がある。
手しごと品を手にすることに戸惑いがなく、メリットとデメリットを最初から理解した上でお迎えされている方がほとんどだった。

「次はいつですか」
何ど聞いても嬉しい言葉。

「台風の来る頃にもどってきます」

成長と進歩の目覚ましい3日間でした。
有言実行できるよう、準備を進めて参ります。

また、中野でお会いしましょう。

オーノアヤコ

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